
【第11回】名店で磨いた腕をふるう「本物」の味
2010年4月8日 掲載
どさん娘 日出店
さすがの手際のよさ。陽気な奥さん。明るい笑顔で店を盛り立てている。
平日のランチにはコーヒーがサービス。
カウンターや小上がりのほか、宴会もできる座敷がある。
全体にアットホームな雰囲気がある。
庄内豚の3種(煮る・炒める・揚げる)が豪華に盛られた三昧ラーメン(800円)。
さっぱりした味噌ベースのスープと、柔らかな肉との相性が抜群。
看板はチェーン店の
ものだが…
人気ラーメン店がひしめく激戦区の中ほどに、土屋さんご夫婦が営む「どさん娘日出店」がある。
「どさん娘」はチェーン店だが、ここのメニューはすべてオリジナル。
特に、中華系メニューの充実ぶりには目を見張るものがある。
店主の土屋さんは新潟県出身。
上京し、六本木の有名店で修行を積んだ。師匠は中国大使館の初代料理長であった。
若い頃たまたま鶴岡に立ち寄った土屋さんは、
この土地の空気、食材、そして人柄にひかれ、35年ほど前にここで店を開く。
苦労もあった。
オープン当初は川端通りに店があり、本場の腕をふるいたくても、客の多くは酔っ払い。
いざこざもあったりして悩んだことがあったという。
基本に忠実、
かつ独創的な味わい
食材は地元のものにこだわっている。
調理に関しては基本に忠実だが、独創的なメニューも生み出している。
象徴的なものが「三昧ラーメン」(写真左下)。
熟練の技術が光る料理はどれもおいしさ抜群で、相当のボリュームがあるが女性でも残す人はほとんどいない。
「突き詰めても終わりがないのが料理の世界、そこがまた魅力なんだけど」と、
どちらかといえば寡黙なタイプの土屋さんが話す。
味は本物でも値段はリーズナブル。
「特別な料理というものも確かにあるが、毎日でも食べていただけるものを提供していきたい」と考え、
安全な食材を安い価格で提供している。
ちなみに、息子さんは鶴岡駅前にある「jour faste」(ジュール ファスト)という創作洋食の人気店のオーナーシェフ。
ジャンルは違えど、こちらも地元食材をふんだんに使った魅力的な店である。
どさん娘 日出店
[住所] 鶴岡市日出1-4-8 [TEL] 0235-23-7046
[営業] 11:00〜14:30 17:00〜21:00
[定休日] 月曜日(祝日の場合は営業) [駐車場] 8台